人工歯根素材の開発:インプラントの真実

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人工歯根素材の開発

かなり以前から、失われた歯のかわりになる人工歯根を埋入して人工歯冠を取り付け、自然の歯と同じように機能させること、これは原理的には可能なことだったのですが、人工歯根と歯槽骨を違和感なく人体に悪影響を及ぼさずに融合させるための素材開発・発見・実用化には長い年月が費やされてきました。
人間の体には「免疫」という生体防御システムがあり、外界から侵入した異物を排除しようとする働きがあります。
したがって、細菌、寄生虫、ウイルス、金属などが体内に侵入してきたとき生体の防御反応が作動し、排除・吸収しきれないときに体に異常が生じます。
人間の体内に埋め込む物質には、毒性がないこと、アレルギー反応を起こさないこと、発がん性がないこと、人体との適合性があり、生体を損なわないこと、代謝異常を起こさないこと、体の中で劣化・磨耗・分解が起こらないこと、その物質が強度と弾力性を備え、かつ安定した物質であることなどきわめて厳しい規制が設けられています。
これだけの厳しい要求のなか人工歯根素材に適合したのがチタンでした。
チタンは人体が拒否反応を起こすことなく、半永久的に結合する安全性の高い物質であり、この原理に基づくインプラント・システムが開発され、今日のインプラント治療の基礎を築いたのです。